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WEB制作
webクリエーターとしての道 vol.1
最近、新しいビジネスや副業を考えている方から「どうやったらホームページ制作できるようになりますか」と聞かれます。ズバッと明確に答えられたら1番ですが、制作スキルを身につける過程は十人十色。そこで、いっそ自分が現在に至るまでの過程を紹介していくことが何らかのヒントになるのではと考え、連載してみようと考えました。
目次
はじめに
本連載は次の5本に分けてお届けします。
まずはプログラミングの「プ」の字も分からない学生時代からスタートします。ホームページやプログラミングを始めたいけど何から始めたらいいか分からないという方でしたら、多少なりとも参考になるかもしれません。
学生時代
埼玉県の坂戸西高校を卒業し、大東文化大学へ進学します。高校の時点では漠然と「コンピューターについて勉強したい」と考えつつも、何から手をつけたらいいかが分からず、大して勉強もしないで指定校推薦で進学。クソ野郎でした。
高校時代はプログラミングと勘違いして始めたHTMLを勉強。CSSもなんとか書ける程度に。JavaScriptはノータッチです。なので、パソコンには触れていたもののプログラミングは一切やっていなかったということになります。
高校から大学が始まるまでの春休みに思い立ち、なけなしのお小遣いから人生初のプログラミングに関する本を購入。それが、「10日でおぼえる Perl/CGI入門教室」でした。
どうしてPerlだったのかというと、よく分からずに参考書を眺めていたら、馴染みの「アクセスカウンター」や「掲示板」が作れるらしいことが分かったため。しかも最終的にはオンラインゲームが作れるという夢のような内容。とにかく楽しそう!というワクワク感で一杯でした。
しかし現実は甘くなかった(笑)。本を見ながらプログラミングを打っていても、正直文法がよく分からない。どうしてこう書いたら正常に動作するのか、そう言った部分を一々確認していたら、10日間で学習するどころか30日かかりました。しかも8章ぐらいで挫折。
ギリギリ本を見ながら掲示板ぐらいは作れるかも、というレベルになりました。
C言語に手を出す
Perlを挫折したものの、どうしてもゲームを作ってみたい願望があり、インターネットで「ゲーム プログラミング 入門」とか必死に調べました。したら、C言語やC++、DirectXといったワードを多数発見。しかもWindowsとかもC言語で作られているらしい。
ということは…「C言語」を覚えれば何でも作れる!という高揚感MAXな状態で、C言語を勉強することに決めます。そして手に取った参考書が「新・明解C言語 入門編」と「新・解きながら学ぶC言語」の2冊でした。
前回のPerlでは文法で苦戦したので、今回はとにかく基礎をしっかり学ぼうと考えて選びました。内容が非常に分かりやすく、読むだけではなく手を動かして進めていく形となっており、結果としてこの2冊は大正解でした。というのも、後になって実感したことですが、プログラミング言語の文法は共通している部分が多いからです。もちろん言語によって特性はありますが、if文などの分岐、while文やfor文といったループ等、プログラミングの基礎は様々な場所で活かすことができます。
大学時代はC言語の他にJavaを触ってみたり、Linux関連の勉強をしたりして広く浅くコンピューターに触れていきました。趣味として自作PCを組んでみたりもしました。ただ、ゲームなど形になるものをプログラミングで組むことまでは出来ず、モヤモヤする日々を過ごします。
就職活動を機にweb関連技術の勉強を始める
大学3年の後半頃から就職活動を開始。コンピューター関連の職業に就きたいと考えつつも、あまり行きたい会社が見つかっていない状態です。多くの学生同様、自分も例に洩れず企業の会社説明会へ積極的に参加しますが、なんかズラーッと並んだ学生を見て気持ち悪くなりました。この流れに乗って会社に入ることに疑問を持ち、就職活動について1から考え直すことにします。この時点では、とにかく「スキルを伸ばせる会社」だけを重視して探していました。
そのタイミングで自分のこれまでを振り返ってみると、小・中学時代はジブリに憧れて絵をめちゃくちゃ描いていたことを思い出します。漫画を描いて友達に見せることが楽しかった時期もありました。そのことを思い出し、コンピューター関連で、かつ絵(ビジュアル)に関連した仕事が良さそうと思い、webクリエーターを目指すことに決めます。
そしてweb制作会社を何社か受けたものの、十分なポートフォリオも用意できなかったため苦戦。時期的には5月、6月。幸いにも卒業まで少し時間があったため、就職できないことを覚悟しながらも、勉強してポートフォリオを作ってから改めて就職活動することにします。
そうと決めたら「まずは道具を揃えよう」と、MacbookとAdobeの「Web Premium」というソフトを入手。今でも覚えていますが、当時大金だった20万円を24回払いで購入(今でも大金か…)。
それからはとにかく目に付いた参考書を広げて、「web制作とは何か」を一から勉強。HTMLとCSSの復習から、JavaScript、PHP、そしてwebデザイン。とにかく何でもいいからプラスに…とがむしゃらにやっていたらお金も尽き、大学の図書館へ書籍の購入申請を出しまくりますが、1人で申請しまくっていたため怒られるという(笑)。
JavaScriptは特に力を入れていて、背伸びしてオライリーの通称:サイ本「JavaScript 第6版」を読んだり、「The Good Parts」を読みました。当時オライリーは「非常に専門的で難解」というイメージが強かったため、かなり気合いを入れて読んでいた記憶があります。
そんな勉強していた矢先、教授から自分の大学のホームページ制作する仕事(アルバイトですが)を頂きます。並行して、両親が自営業の工場をやっていたため、Perlを使って在庫管理システムを作ったりしました。
他にも自分用のホームページやJavaScriptで画像スライドのプラグインを作り、歪ながらもポートフォリオの形が少しずつ見えてきます。
卒業も間近に控えた4年の2月。球数の少ないポートフォリオを携えながら就職活動したら、なんと無事採用していただくことに(本当感謝です)。2月からアルバイトとして働かせていただけることになり、4月から無事社会人としてデビューするのでした。
学生時代のまとめ
以上、学生時代でした。
特定のものを突き詰めたわけではなく、全体的に満遍なく触れたという感じです。なので、この時点ではホームページ制作の仕事をする上で即戦力となるスキルを持っていたわけではありませんでした。学生らしく恋愛に取り憑かれ、全く勉強していない期間もあります。ある意味、コンピューターを使う仕事をする上で必要な土壌が作れたのかもしれません。学生時代は「基礎を学ぶための準備期間」といえるでしょう。今後めちゃくちゃ苦労することは、この時は知る由もないのでした。