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Twitterでも生身の人を意識して話しかけよう
SNSとして馴染みのあるTwitter。面識のない人ともフォロー、フォロワーという関係で繋がることができ、ときにはリプライ(返信)やDMで対話することが可能です。その気軽さから、画面の向こう側にいる人の気持ちを考えずに一方的に自分の言葉を投げつける人も多く見られます。今回はそのことについて。
便利さの代償
Twitter以外でもFacebookやLINEをはじめ、ネット接続されたスマホが1台あれば、いつでも気軽に人と繋がることができるようになりました。
最近Twitterのタイムラインを眺めていると、顕著に目にするのが誹謗中傷。匿名であることを傘に、自分の気に入らない発言をしている人を見つけては攻撃的な姿勢を見せる人が多く見られ、すごく残念に思います。
端から批判目的で言葉を投げるのではなく、自分の意見を伝えようとする姿勢、伝え方に気を配ることも大切ではないでしょうか。反対意見かもしれないけど、「自分はこう思う」「あなたの言ってることも一理あるけど」みたいな、人と人が会話をして、お互いの考えを理解するという基本的なキャッチボール。これが今のTwitterに必要なことのように感じる。
そもそもSNSにせよ、ネットに繋がった人々にせよ、皆が同じ意見な訳がありません。他人なんだから、それぞれの考え方があって当たり前。そのこと自体は誰もが分かっているはず。それなのに、明らかに個人攻撃をする姿勢で、自分の意見を伝えようとする手間も惜しみ、相手が気にしそうな言葉をあえて使ってつっかかる。
「なにこれ」と思う訳です。
具体例を1つ。
僕はTwitterで、Webコンサルタントの永江一石(@Isseki3)さんをフォローしています。面識はありませんが、ブログや著書がめちゃくちゃ面白い。その永江さんの書く記事は特定のことにフォーカスして、分析した結果を論理的に説明した上で、自身のちょっと辛口なコメントを入れて書かれています。これが面白くて、しかも話しの筋も通っているから個人的にはいつも楽しく拝見している。
が、記事の分析が結構鋭いためか、特定の人には「自分が攻撃されている」と受け取られてしまっているようで、Twitterでも明らかに最初から怒っている人が散見されます。例えば、こんなやりとり。永江さんのツイートから始まる。
このエントリー。ほとんどの男子は「賛同」でdisってくるのは女子がほとんどという闇。ww 恋愛にも顧客視点とかマーケティングセンスは必要だ。 https://t.co/uBs3tkwFZV @Isseki3さんから
— Isseki Nagae/永江一石 (@Isseki3) 2017年4月8日
こういうオッさんって「男達はマーケティングを間違えている(笑)この寝癖がついてもイケメンな松坂桃李くんをみてみろ!」みたいな女性ライターの記事よんだら顔真っ赤にして反論するんだろうなぁ。
— かずくり (@kazu_clinica) 2017年4月8日
しかしいい歳して「男はオンナを選ぶ立場」という旧石器時代並の思想を垂れ流せるのすごい。 https://t.co/yMfkRzMFQb
この明らかに相手に見えるように(聞こえるように)、「オッさん」とか「いい歳して」みたいなワードを散りばめて明らかに攻撃する意思が見えます。当然、永江さんは読んでる。
全然ズレまくりで面白くなさすぎ https://t.co/ukPCLooFiH
— Isseki Nagae/永江一石 (@Isseki3) 2017年4月8日
当然な反応なわけです。相手が「対話」を求めているのではなく、ただ単に自分が気に入らないと感じたことを、本人があえて見える場所で呟く。完全に見えないところでやればいいのに、「引用ツイート」で見える形を選択しているわけです。面識もない人に、最初からこの言い方は失礼じゃない?
冷静に、普段人と話す感覚で考えてほしいのですが、初対面の人に対し、明らかに攻撃的な口調で声をかけられたらどうでしょうか。不愉快ですよね。
でもなぜかネット上だとお互いの面識がないからか、もしくは向こう側に「人」がいることが想像できないからか、この辺りのコミュニケーションに対する「相手への気配り」が全くない。というか自分本位になってしまう人が多いように感じています。
意見が違う人がいるなんて世界共通の大前提。その上で、もし自分の気に入らないことを発言している人がいたらどうするべきか。それは「見ないようにする」か、対等な立場として意見を投げかけてみること。頭っから批判するんじゃなくてね。
「見ないようにする」ていうのは、Twitterでも他のSNSでも、基本的にはブロックやらミュート、非表示などの機能があります。これを使いましょう。自分にとってあからさまに見たくないものは見なければいい。僕もガンガン使っています。
逆に不愉快なわけでもなくて、ただ自分と異なる意見である場合は、相手の考えを真っ向否定する姿勢ではなく、「自分はあなたとは考え方が異なっていて、こう考えているよ」と投げかけてみる。これが批判ではなくて対話。議論。
お互いの考えをぶつけることができたら、もしかしたらお互いに「こういう意見の人もいるんだな」と納得できるかもしれない。また、自分とは異なる意見を聞けることって、自分にとってもプラスになるはずです。
海外の友人と接していて感じるのは、日本人はあまり意見の異なる人との対話に慣れていない部分があること。
自分と考えが違うなら「仲良くなれない」みたいな、一気に距離をおく人もいる。これもある種の「自分は自分、相手は相手」な考え方だと思うので、悪いとは思いません。むしろインターネット上でも同じことをすればいいのに、あえて相手に突っかかる人がいる。これが不思議。
神経質な人が多いというか、自分と違う意見には耳を貸さない人、または潰そうとする人もいる。わざわざ複数の捨てアカウントを作って、多人数を装って攻撃する人すらいます。
こういった最初から対話する気が無い人に対しては、残念ながら何を言っても響かないので自分から距離を取るしかないでしょう。
人と繋がりやすいめちゃくちゃ便利な今だからこそ、人との距離感を意識すること、そして適切な距離を保つ感覚が重要になってきていると感じるのでした。