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「超AI時代の生存戦略」を読んだ

「超AI時代の生存戦略」を読んだ

メディア・アーティストの落合陽一さんによる著書「超AI時代の生存戦略 シンギュラリティ<2040年代>に備える34のリスト」を読みました。人工知能が発達して私たちの生活に溶け込んでいく時代に、私たち人間はいかに「自分らしさ」を持って生きていくかを考えることができる一冊。

自分らしさとは何か

本書のタイトルにも入っている「シンギュラリティ」。この言葉は「技術的特異点」を指し、ざっくり言えばAI(人工知能)をはじめとしたテクノロジーが飛躍的に進歩し、人間を超える知能を持ったロボットが存在するような世界となること。(詳しくはWikipedia「技術的特異点」を参照ください)

「AIが発達すると人間の多くの仕事がロボットに取って替わる」と言う話しはよく耳にしますが、それが当たり前になった後の時代。全員が働かなくてもよくなり、自由に使える「時間」も増え、豊かになれる。

この話しの延長線上でよく言われるのが、人間はロボットにはない絵を描いたり音楽を作るなどの芸術的な想像力があり、そのような領域においては人間にしかできないといった、「想像力の安全領域」論。「人間にしかできない」という言葉にわずかばかりの安心感を抱きつつも、「本当にそうなのか?」という疑問がありました。そして、本書でも著者は「ロボットにも絵は描けるし、人間にしかできないと考えるのは思考停止だ」とキッパリ言っていることに「やっぱりそうだよな」という気持ちを抱きました。

「じゃあ、人間らしさってなんなのさ?」

誰もが抱く疑問。そこへロボットと人間のそれぞれの得意分野を提示し、私たちが普段から意識しながら活動することで生み出すことのできる「個性」の作り方。これを考えることができるのが本書を読むべき一番の理由だと思います。

誰でもできることはロボットがやってくれる。そんな時代が必ず来る。そうなった時に、私たちが私たちらしい個性を持つためには、合理性だけじゃなく自分の嗜好に沿った「趣味」を持つことが必要。その趣味を突き進んでいくことが、自分だけが生み出せる「価値」であり、仕事にもなりうる。

少し前に、YouTubeの広告で「好きなことで、生きていく」というキャッチコピーがありました。まさにこれ。誰がやっても同じ結果に辿り着く活動をするのではなく、自分がやったからこうなった、という独自のアウトプットをつくる。これこそが、著者のいう「ワーク “アズ” ライフ」。

今の社会において、雇用され、労働し、対価をもらうというスタイルから、好きなことで価値を生み出すスタイルに転換することのほうが重要だ。それは余暇をエンタメで潰すという意味ではなく、ライフにおいても戦略を定め、差別化した人生価値を用いて利潤を集めていくということである。

P31 「第1章 ワークライフバランス」より引用

こちらのセクションの見出し「これからは、『ワーク “アズ” ライフ』を見つけられたものが生き残る時代だ」に、本書に込められたメッセージが全て詰め込まれているように思いました。ワークアズライフとは、仕事とプライベートの区切りが薄い、人生そのものが仕事であり、趣味であり、生活であるという考え方。

一言にまとまっているけど、言葉よりとても難しい。全ての人がこれが出来たら幸せになれるかもしれないけど、全員がこれを見つけ出すことはほぼ不可能なのではないかとすら思う。そもそも僕自身が、人よりも抜きん出て好きな趣味を持っているのかっていう疑問があります。

でもこれって先天的なものではなく、あくまで活動していく中で導き出されていく後天的なもの。つまり、とにかく「好きかも」ってことに突っ込んで行って手を動かすしかない。それ以外は、よほど運が良くない限りは見つけられないのではないでしょうか。

本書の内容は、これからの時代が向かう方向性に沿っていると思います。本書を読んだ上で、自分にとっての「仕事」とは何か。どんなことに時間を使っていくか。そのことを考えるきっかけとなる本書が、1人でも多くの人の手に届きますように。

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