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CSSのanimationプロパティによるアニメーションが実行されたときに処理を実行する

CSSのanimationプロパティによるアニメーションが開始/終了したときに、指定した処理を実行する方法について解説します。

この記事のポイント

  • animationプロパティを使ったアニメーションでは4種類のイベントが発生する

animationプロパティのアニメーションで発生するイベント

CSSのanimationプロパティを使ったアニメーションでは、状況に応じて次の4種類のイベントが発生します。

イベント名発生するタイミング
animationstartアニメーションを開始したときに発生
animationiterationアニメーションを反復して実行するときに発生
animationendアニメーションを完了したときに発生。animation-iteration-countinfiniteのときは発生しない
animationcancelアニメーションを途中でキャンセルしたときに発生

これらのイベントはアニメーションの反復再生(繰り返し)がないときはanimationstartanimationendの順番で発生します。
もしアニメーションが反復再生されるときはanimationstartanimationiterationanimationendの順に発生します。
反復する回数の指定がinfiniteのときはanimationendは発生しません。

アニメーションを途中でキャンセルしたときはanimationcancelが発生します。

今回はa要素を使ったボタンを用意してhoverした時にanimationプロパティによるアニメーションをするように設定し、上記の4種類のイベントをイベントリスナーに登録して発生するタイミングを確認していきます。
ブラウザで表示すると次のようになり、青い「サンプルボタン」にカーソルを乗せるとアニメーションを開始します。
ボタンの下にはイベントに応じたメッセージを表示します。

ボタンにカーソルを乗せたときの例

このページのHTML、CSS、JavaScriptのコードは以下のようになります。
このコードを使ったサンプルページはこちら

HTML コード例

<article id="content1">
	<h1>JavaScriptレシピ</h1>
	<a class="btn" href="#">サンプルボタン</a>
</article>

CSS コード例

a.btn {
  display: inline-block;
  padding: 10px 20px;
  color: #fff;
  text-decoration: none;
  border-radius: 5px;
  background-color: #4a93cb;
}
a.btn:hover {
  animation: a1 .5s ease 4 alternate;
}

@keyframes a1 {
  0% {background-color: #4a93cb;}
  100% {background-color: #7db7e4;}
}

JavaScript コード例

window.addEventListener('DOMContentLoaded', function(){

	let btn = document.querySelector(".btn");

	btn.addEventListener("animationiteration", function(){
		createMessage("Animation Iteration");
	});

	btn.addEventListener("animationstart", function(){
		createMessage("Animation Start");
	});

	btn.addEventListener("animationend", function(){
		createMessage("Animation End");
	});

	btn.addEventListener("animationcancel", function(){
		createMessage("Animation Cancel");
	});
});

// イベントが発生したときにメッセージを表示する
function createMessage(message) {

	let p_element = document.createElement("p");
	p_element.textContent = message;

	let article_element = document.getElementById("content1");
	article_element.append(p_element);
}

CSSではclass属性btn」のボタンに対してanimationプロパティを使って、アニメーションの再生に関する設定を指定しています。
以下の指定を1つのプロパティでまとめて指定することができます。

CSS コード例

a.btn:hover {
  /* animation: a1 .5s ease 4 alternate; */
  animation-name: a1;
  animation-duration: .5s;
  animation-timing-function: ease;
  animation-iteration-count: 4;
  animation-direction: alternate;
}

JavaScriptではanimationプロパティのアニメーションで発生する4種類のイベントに対してはイベントリスナーで登録して、全てcreateMessageメソッドを実行します。
createMessageメソッドは受け取った文字列を使ってp要素を作成し、ページ上のarticle要素の末尾に追加していきます。
これで、イベントが発生したときにイベントに応じたメッセージがページに表示されるようになります。

ボタンにカーソルを乗せると、アニメーションの開始とともにイベントはanimationstartが発生します。
その後に、反復再生が開始するタイミングでanimationiterationが発生して、4回再生して終了するときにanimationendが発生します。

animationstartが発生した後に、ボタンからカーソルが離れたときはキャンセル扱いになってanimationcancelが発生します。

Note

hover状態でカーソルが離れたとき、ブラウザによってはアニメーションが完了したときのイベントanimationendが発生した後でも、キャンセルを検出してanimationcancelが発生することがあります。2020年10月時点ではChrome、Edge、Operaはこのような挙動になります。

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