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「日本の川を旅する」を読んだ

「日本の川を旅する」を読んだ

日本各地にある川をカヌーで渡航しながら、各地の文化や自然の様子を垣間見ることができる一冊。

川を通して各地の文化や自然をみる

本書はいつも聞いてるポッドキャスト「遅いインターネットラジオ」という番組で紹介されていて気になり手に取りました。

カヌーで日本各地にある川を渡航する旅行記というユニークな内容です。
渡航する川も北は北海道から少しずつ南下していき、最後は九州の熊本や鹿児島の川が登場します。

川ごとに章が分かれていて、最初に渡航する川の地図が掲載されいてるので、その地図をなぞりながら読み進めていくとおおよその場所が分かるようになっています。

海を船で渡ったり、陸路で旅する旅行記はたびたび目にしますが、川を軸にして各地を巡るという発想が自分にはなかったため非常に新鮮でした。
川旅を通して描かれている土地の文化や自然の様子が場所によって全然異なっていて、陸で眺めているだけでは分からない視点が面白い。
著者とその土地の人との会話や、所々出てくる下心とか考え方・価値観がまた愛嬌があってページが進む進む。

1980年前後の記録ですが、その当時からダム建設や川沿いの防災工事が川に与える影響はとても大きかったようで衝撃的です。
工事、整備関連の雇用のための工事も多かったようで、川の生態系が犠牲になってしまっていることは非常に残念に感じます。
当時からすでに約40年が経過した今は川旅なんてできないかもしれない。

カヌーによる旅なので装備もできるだけ少ない状態で進んでいきます。
人の逞しさとか、生きていくうえで必要なものとか考えられる内容になっていて、最近のキャンプブームにも通じるものがあるかもしれません。

そして最終的には旅に行きたくなるっていう、そんな内容の一冊です。

本書は1982年に出版されてから何度か出版社が変わっているようで、現在はネイチュアエンタープライズ社のmonte-bell booksのピンク色の表紙で書店に置かれているようです。

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