さあ、才能(じぶん)に目覚めよう 新版 ストレングス・ファインダー2.0
著者:マーカス・バッキンガム、ドナルド・O. クリフトン
出版社:日本経済新聞出版社(2017/04/13)
形式:単行本(¥1,944)
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本
本書は自分の強みを知り、どんなことに向いているかを探すための一冊。世界中で実績のある「ストレングス・ファインダー」という、自分の強みを5つ知ることのできる診断へのアクセスコード付き。
突然ですが、自分の長所って分かりますか?
自分自身を客観的な視点で鑑みることって結構難しく、明確にズバッと言える人は少ないのではないでしょうか。
本書では本来の自分が持っている「強み」に注目し、得意な分野を伸ばしていくことを目的としています。弱点を克服して欠点をなくすよりも、強い部分(向いていること)を磨く方が可能性が大きく生産的である、というスタンス。実際に強みについては次のように書かれています。
1. 人の才能は一人ひとり独自のものであり、永続的なものである。
2. 成長の可能性を最も多く秘めているのは、一人ひとりが一番の強みとして持っている分野である。本書 P.12 「はじめに」より引用
タイトルにも入っている「才能」は「強み」という資質を指します。自分にぴったりな職業が分かるというよりも、資質を知った上でどう振る舞ったらより良い成果に繋がるかに着目。あくまで資質診断となり、職業診断ではありません。
では資質とは何か。本書は次の34個の資質を取り上げています。
自分にあいそうな資質がいくつかあるかもしれません。しかし本当にその資質を持っているのか。それを客観的に教えてくれるのが「ストレングス・ファインダー」です。
まずは本書を「第3章 強みを見つける」まで読み進めます。ここまでで、強みについての概要と、実際に強みを活かして活躍している人物を何人か紹介。
その後にストレングス・ファインダーの使い方があり、診断を行って結果を知った上で、第4章以降へ進んでいきます。
本書に記載されたURL(http://www.strengthsfinder.com/)へアクセスすると、次のようなサイトが表示されます。診断をするには、赤枠のところから「日本語」を選択してください。ここがちょっと分かりづらい。
これ以降は画面に従って進めればOKです。
診断の所要時間は30分前後。質問数は177個にも及ぶため、時間に余裕があるときに診断することをお勧め。
ちなみに、1つの質問には回答時間が20秒と決まっているので、悩まないで直感で回答する必要あり。質問には正解も間違いもないので、自分がしっくりくる回答を選んでいけばOK。
僕も実際に診断しました。その結果がこちら。
こちらは簡易版表示になっているので記載がありませんが、実際には1つ1つの資質について詳細な解説がついています。
実は、今回の診断は3回目。
学生時代(2008年11月)に就活をする前に初めて診断しました。その後、個人事業主になって1年が経過した2015年1月に2回目の診断をしました。それぞれの結果は次の通り。
毎回、全てが一致するわけではないことが分かります。ただ、全ての回に出てきた資質「最上志向」と「未来志向」は特に強いということかもしれません。総合的には、将来にフォーカスして考えることに強みがありそう。
診断結果は指針程度に受け止めておくと、仕事やプライベートで何か判断をしなければいけないときに前向きに考えることができるようになります。逆に意識し過ぎるのはかえって良くなさそう(本書にもその旨が書いてあります)。
ストレングス・ファインダーの本来の使い方としては、管理職の人が社員(スタッフ)をマネージメントするときに、それぞれの個々人が持つ資質を知り、活かせるようにするためのものだそうです。ただし実体験として説明するために、まずは自分の診断からすることを勧めていますが、そこから広げて周りの人の資質を知ることに活用することができます。
自分の資質を知りたい方、もしくは周りの人の長所を活かしたいという方にオススメ。
本書には姉妹本として、よりマネージメントに重きを置いた「ストレングス・リーダーシップ」という書籍もあります。本書は入門編、「ストレングス・リーダーシップ」はチームにおけるマネージメント方法が書かれた実用編といった内容です。チームをまとめる立場にある方は、本書よりもこちらの方が実践しやすい内容です。