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「乗ってはいけない航空会社」を読んだ

「乗ってはいけない航空会社」を読んだ

元日本航空機長である杉江 弘(すぎえ ひろし)さんによる著書。パイロットとしての豊富な経験から分析した、世界中の航空会社の実態が描かれている一冊。

著者について

本書の著者は元日本航空機長。国内線・国際線共に乗務していた経験があり、総飛行時間はなんと21,000時間。世界で最も多く乗務したパイロットとして、ボーイング社より表彰を受けた経験もお持ちのようです。正真正銘、プロフェッショナルなパイロットです。

本書以外にも執筆著書が多数あり、現在のハイテク機に過信し、技術と経験がともに不足したパイロットが増えている業界に対し、警鐘を鳴らしています。

航空会社の安全とは何か

本書の内容はズバリ「本当に安全な航空会社はどこ?」です。

乗務経験豊富な著者が世界中にある航空会社について、過去に起こった事件を元に分析を行い、僕のような専門知識のない一般人でも分かりやすいように噛み砕いた解説を展開。計器や事象などの専門用語も所々出てきますが、しっかり解説があるので理解した上で読み進めることができます。超複雑な航空機の操作を、僕でも分かるほど明快な解説が展開されているところは脱帽。
おー、なるほど!!」の連続でした。

ちなみに、著者の考える「安全性」に影響を与える要因は次の7つ。

  • パイロットの判断力と技量
  • 管制官の技量
  • 空港の設備
  • 経営者の安全への理解
  • スタッフの労働環境
  • 運輸当局の知識と航空会社への指導力
  • 国の安全文化

航空業界にいる人でもない限り、どの航空会社が安全か(または危険か)なんて判断できないと思います。たまに大きい事故が起こった時に、「あの会社は事故が起きてるから危なそうだから避けよう」ぐらいではないでしょうか。

しかし本書を読むと、事故が起こったという事象はもちろんのこと、原因からその後の対応まで含めて解説されています。そのため、事故後に改善がみられない危険な航空会社が一目瞭然。

特に著者はパイロットであったこともあり、パイロットの技術や経験不足によって起こった事故についての分析が鋭い。そして今後の航空業界に置いて必然的に起こるであろう「パイロット不足」という問題についても見据えて意見を述べています。

本書の目玉は終章「本当のエアラインランキング」。安全度の高い航空会社と、逆に危ない航空会社が列挙されています。終章ですが、むしろ最初にこちらの章を読んでもいいかも。その後に、各章を読み進めていく形でも解りやすいかもしれません。

このランキングは著者の客観的な視点でのランキングなので非常に参考になります。1つだけ先に伝えておくと、日本の航空会社はどちらにも入っていません

身内でパイロットでもいたら話しは別ですが、普通こんな情報は得られません。命に関わる非常に貴重な情報が詰まった一冊です。もし飛行機に乗る機会のある方は、一度目を通しておくと航空会社を選ぶ際のヒントになることは間違いありません。

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