もっと結果を出せる人になる! 「ポジティブ脳」のつかい方
著者:茂木 健一郎
出版社:茂木 健一郎
形式:単行本(¥1,404)、Kindle(¥1,264)
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本
自然とポジティブな考え方ができる方法を解説している一冊。引っ込み思案な人でも無理せずに実践できる内容で書かれています。
本書のタイトルを見たとき、正直「体育会系な根性論の内容かな」と思いました。
しかし先に言っておくと全然違います。
簡単に言うと、ネガティブを受け入れることと、思考の視点をずらすことによってポジティブな方向で考えられるようになる、というものです。
本書の冒頭で、自分の考え方が「ニセモノ・ポジティブ」と「ホンモノ・ポジティブ」のどちらに近い体質であるかを知る質問があります。
次の項目で、自分に当てはまるものを確認してみてください。
(本書「はじめに」位置No.36〜47より引用)
いかがでしょうか。
どちらもいくつか当てはまりましたか?
ニセモノ・ポジティブで3つ以上あてはまると、もしかしたら無理やり前向きな考え方をしようとしているタイプかもしれない、とのことです。
僕はホンモノで当てはまるものもありますが、ぶっちゃけニセモノが多かったです。
特に1つ目の「根性論が好き」はそうですし、「結局、行動に移せていない」も当てはまってしまうかな、と。
いわゆる「口だけ意識高い系」になってしまっているのかも。
脳のエネルギーが無駄に消費されている状態なのかな…と。
本書を読み進めていくと、本当の意味でポジティブに考え行動するには、ネガティブな考え方も必要であると分かります。
誰でも乗り気な時もあれば、そうでない時もあり、やる気には波がありますよね。
もし乗り気でない時でも、無理やり「もっと頑張らないと!」とがむしゃらに気合いを入れる訳ではなく、もっと自然に身を任せ、今の波にうまく乗って行動することがポジティブ脳を活かせる、とのことです。
そして、あまり考え過ぎずに淡々と行動することの大切さも再認識できました。
僕は英語の勉強を毎日寝る前にやるようにしているのですが、どうしても気が向かない時があります。
そこで「どうして気が向かないのか」を振り返ってみると、上達しているのかが分からなかったり、ペラペラ話せる人に会ってヤル気が萎えてしまったり、もしくは単純に疲れていて面倒に思う時もあります。
それらは全て、本書でいう「考えて過ぎている」状態なのではないかと。
どういうことかと言うと、無駄に先のことを考えてしまい、起きるか分からない消極的な現実を想像し、やる気を失っていたということです。
先のことを考えるのはもちろん大事ですが、場合によっては思考のスイッチを切って淡々と取り組む姿勢も大事なのかもしれません。
確かに過去を振り返ってみると、楽観的に、かつ黙々とこなしている時の方が前に進めている実感が持てていたり、結果に繋がっていたように思います。
経験値が増えいくと先のことを考えて分かった気になり、無駄にブレーキをかけてしまう勿体ないケースも増えてきたのかも、と気がつきました。
ポジティブ脳は自然体でこそ発揮できるという解説の中で、「自分らしさ(個性)」を武器にするというものがあります。
(本書「3章 弱点を長所に!「発想の転換」で脳を味方につけよう」位置No738)
自分が弱点と思っていることこそが、他人と異なるポイントであり、考え方次第で自分の特徴として活かすことができる!ということです。
本書の具体例が非常に分かりやすかったです。
このエピソードには「なるほど!」と思いました。
僕は弱点だらけなので活用できそう(笑)。
内容によっては勇気がいるかもしれませんね。
でも人に話す楽しみが出来たようでワクワクしています。
本書には姉妹本「結果を出せる人になる!「すぐやる脳」のつくり方」があります。
こちらは結果に繋げるための考え方を提案されています。
どちらの本も、自身の日常から気づきを得られる良書です。(「すぐやる脳」については以前記事にしています。)
あくまで僕の主観ですが、順序としては本書で「ポジティブ脳」のことを知ってから、姉妹本の「すぐやる脳」を実践する形が良いように思いました。
最近「なかなか気分が乗らないな」という方には強くお勧めしたい1冊です。
サクッと読めるのボリュームなので、週末にでもいかがでしょうか。