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「神の子どもたちはみな踊る」を読んだ

村上春樹さんの著書「神の子どもたちはみな踊る」を読みました。本書は2000年2月に発行された短編集。

「阪神・淡路大震災」をテーマにした6つの短編小説

本書は、異なる場所で過ごす人々の生活を描いた6つの短編小説で構成されています。それぞれの登場人物に個人的な接点はありませんが、1995年1月17日の阪神淡路大震災が共通の背景となっています。

6編の小説は次の通り。どれも40ページ前後です。

  • UFOが釧路に降りる
  • アイロンのある風景
  • 神の子どもたちはみな踊る
  • タイランド
  • かえるくん、東京を救う
  • 蜂蜜パイ

村上春樹さんの小説は好きなので結構読んできたつもりでしたが、本書はたまたま手に取る機会がありませんでした。きっかけとなったのは、評論家の宇野常寛さんの著書「リトルピープルの時代」で題材として取り上げられていたこと。こちらの本はまだまだ冒頭なのですが、内容をより正確に読むために、まずは本書をしっかり読んでおこうと思い立ったのでした。

読み出してみたらあっという間。
読み終わった感想は「なんで今まで読んでこなかったんだろう」でした。

それぐらいに印象に残る部分が多く、また後で読み返したくなるような一冊。

印象に残るとは言っても、どの話しもすごく盛り上がるシーンとかは特別なく、割と淡々と進んで行きます。それでも、登場人物の思考やら経験が強烈で、頭に残ってしまう。そんな感じです。

5つ目の「かえるくん、東京を救う」が特に印象的。少し著者らしくない雰囲気を醸しているのですが、そのユニークさがまた面白い。東京の大震災を未然に防ぐため、「かえるくん」が立ち上がるというお話しです。

最近は小説を読む機会が減ってきていましたが、改めて「小説って良いな」と思うことのできる一冊でした。

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