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「魔法の世紀」を読んだ

「魔法の世紀」を読んだ

落合陽一さんの考える、21世紀の世界を垣間見ることのできる一冊。あらすじを紹介しながら、読み進めていく中で自分なりに感じたことをまとめました。

目次

あらすじ

まずはメディアがどういった進化を遂げてきたのかを振り返りながら、時代の中で登場したツールやコンピュータについての復習。
現代のコンピュータを使った技術が、どのような人の思想から、どうやって派生してきたのかがまとまっており、こちらの第1章の時点でかなり面白いです。

そして上記の時代背景をベースにしながら、著者自身がどういったモノに触れ、考え、メディアアーティストとして活動するに至ったか、さらには21世紀社会において発展していくであろうデジタルネイチャーがごく当然のものとして存在する「魔法の世紀」について書かれています。

デジタルネイチャーの衝撃

実を言うと本書を手に取る前から、著者を知っていました。
きっかけはTwitterで、なんとなくフォローしてみたら「何この人!?」という感じ。(変な意味じゃなくて、単純に面白い!という意味です。笑)

そして興味を持っていた矢先。
2015年11月10日の図書館総合展に参加させて頂き、プレゼンを拝聴した結果、
自分が想像していたよりもずーーーっとリアルで不思議な技術があると、結構な衝撃を受けました。
本当に衝撃でした。
自分Web屋なんですけど、ブラウザの中だけで実装してる場合じゃないぞ、と。笑

そんな予備知識を持って読み進めた形だったのですが、「魔法の世紀」に至るまでの過程を時系列に沿って解説されていたので、より身近にイメージすることが出来たように思います。

なので、もしかしたら著者の活動実績を知った上で手に取った方が、さらに実感が湧いて楽しめるのかもしれません。

著者の講義風景

著者のTwitterにつきましてはこちらから

ワクワクが止まらない

先述の通り自分はWeb制作に携わる身ですが、本書の次の文章が特に刺さりました。

より重要になっているのはエクスペリエンスデザイン、つまり人間の体験の設計ができるエンジニアです。ただし、ここでいう「体験」とは、ブラウザ上で人間がどういう動線を描くかという話に留まらない、リアルでの購買行動や、居住空間でどう過ごすか、果てはどう生きるかにまで繋がる人間のトータルな体験の設計です。
(P140「第4章 新しい表層/深層」より引用)

自分が制作を続けてきた中で感じてきた違和感はこれ。
ブラウザの画面を出れていなかったということでした。

もちろんブラウザも進化し、端末も多様化したことで、ブラウザ上での体験も色々と意識してきました。
そして次は、最近話題になっているOculusやPlaystationVRなどのVRへ移行していくのかーぐらいには考えていたつもりです。
それでも引っかかっていた何かは、端末のディスプレイ内での実装しか視野に入っていなかったことなのだと思います。

やりたかったのは、存在を意識されないぐらいに日常に溶け込むデジタルの実装なのではないかと考えています。

幸いフリーランスという自己の裁量で動ける立場ではあるので、できることから貪欲に取り組んで行くこととします。

最後に、本書はどなたでも楽しめる内容ではあると思いますが、強いて言うと「モノをつくる」ことが好きな方に読んで頂きたい内容でした。
モノを見て、ふと動く仕組みを想像しちゃうような方にとっては最高に楽しめるはず。
大きな気づき、実装へのワクワク、手を動かすモチベーションを得られます。

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