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結核を発症したお話し

結核を発症したお話し

最近「結核性胸膜炎」という、結核によって胸膜が炎症を起こし、肺の下に水が溜まってしまう病気にかかりました。まさか自分が結核を発症するとは思ってもいなかったので驚きです。今回は結核がどういうものか、そして自分のケースでの発覚の経緯と治療の経過をまとめました。

2016年10月11日 追記:治療開始から半年が経過したので、治療経過と掛かった費用を改めてまとめた「結核治療の経過(半年)」を書きました。あわせてお読みいただくと、より具体的に結核治療をイメージしていただけるかと思います。

目次

結核ってなに?

「結核」という名前だけは、1度は聞いたことあると思います。
今やってる朝ドラ「とと姉ちゃん」の父・竹蔵さんも結核で亡くなられました(自分は発症したタイミングと被ったタイミングで観てしまい、内心かなり焦りました…)。

結核は「結核菌」によって発症し、主に肺で発症するケースが多いようです。
その他にも臓器や脳、今回自分のケースでいう胸膜など、人体の様々な箇所で発症します。

症状は軽いときだと咳が出る、発熱、痰が出るなど風邪と同じ症状で非常に分かりづらい。
あと寝汗を多くかきます。
特徴とまでは言いませんが、発熱したときの体温の動きはかなり急激なアップダウン。
寝る前に38.6〜39.0度の高熱が出ても起床時には36.5〜37度に下がっているケースがあります。
これをほぼ毎日繰り返します。
ここまでの症状は自分も経験し、数日この症状が続いたため病院に診察に行きました。

症状が悪化するとだるくなったり、血の混じった痰が出たりし、症状がさらに進むと喀血(呼吸器官からの出血)、または呼吸するのが難しなり死亡に至るようです。

治療方法

治療方法は発症した場所にもよりますが、薬を服薬することで行います。
基本的に手術は不要ですが、発症した場所によっては必要となる可能性があるかもしれません。

薬を飲む期間は短くて半年、長いとさらにもっと飲むことになります。
毎日欠かさず飲むことが大切で、もし中途半端なところで服薬を止めてしまうと、弱ってきていたはずの結核菌が薬に免疫力を持ち、「耐性結核菌」となって再び活動を開始します
すると今までの薬では効果が出にくくなってしまうため、専門的な治療が必要になります。

人によって薬を飲む期間が変わるのは、薬に対しアレルギー反応が起こってしまったり、飲んでいる種類の薬によって効果が出にくい場合、別の薬に切り替えることがあったりするためです。
アレルギー反応が起こってしまった場合、薬の飲む量を調節するか、薬自体を別のものへ切り替えます。

発症の原因

発症する原因ですが、結核菌は人体の中でしか生息できません。
そのため、感染は必ず結核を発症している人からとなります。
空気感染でのみ感染するため、咳はもちろんですが呼吸しているだけでも排菌(菌を体内から外へ放出すること)されます。
つまり、僕の場合も結核を発症している誰かから移ってきたことは間違いありません。

しかし、この感染源の特定は非常に難しく、家族や職場など身近な場合もあれば、電車や飛行機などに乗っていて感染する可能性もあります。
身近な場合であれば検査をすれば分かるのですが、それ以外の場合ですとほとんど特定は不可能です。
僕の場合は海外に行ったりで飛行機を利用していたこともあり、なおさら特定が難しい状況。

また、感染したからといってすぐに発症(症状が出る)するわけではなく、半年で発症する場合もあれば、高齢になって免疫力が落ちてきて発症するケースもあるようです。
感染しても一生発症しない方もいます。

入院の必要性

なぜ入院をするかというと、上記の薬を服薬していてアレルギー反応や副作用が出ていないか、症状が改善に向かっているかの経過を診るためです。
入院期間ももちろん人それぞれですが、排菌していないことを確認できれば2週間程度、そうでない場合は数ヶ月です。
服薬の状況によっても、入院期間の長さが大きく異なります。
長い人ですと半年ということもあるようです。

服薬する薬の種類

イスコチン(イソニアジド)錠

イスコチン(イソニアジド)錠の写真

結核菌の発育を抑制する。副作用として手足に痺れを感じることがある。

エブトール錠

エブトール錠の写真

結核菌の発育を阻害する。副作用として服薬中に視力の低下が起こることがある。

リファンピシン錠

リファンピシン錠の写真

結核菌を殺す。副作用として汗、尿、涙がオレンジ色になる。特に尿は分りやすい。

ピラマイド(ピラジナミド)原末

ピラマイド(ピラジナミド)原末の写真

結核菌の発育を抑制する。副作用として発疹が出ることがある。

その他にも、副作用に備えるためにビタミンB6を補う「ピドキサール」、胃炎の薬「レバミピド」を併用します。
経過によってはさらに別の薬を併用していきます。

以上の薬について、エブトールとピラマイドは最低2ヶ月、イスコチンとリファンピシンは最低6ヶ月の期間、毎日欠かさず服薬する必要があります。
効能として「発育を抑制・阻害」という薬が多いですが、これは結核菌が薬に対する耐性を持つことを遅らせる効果があり、耐性を持つ前に殺すことで結果として治療を短縮することが可能となるようです。

結核と分かるまでの経緯

自分のケースで、結核と診断されるまでの経緯を振り返ってみました。
細かい日にちはさすがに覚えていませんが、治療開始までどれぐらいの時間が経っていたかは分かります。

  • 3月2週目 – 少し胸やその下辺りが痛む。たまになので気にならない
  • 3月3週目 – 横になっていると胸の少し下辺りが苦しい。少し痛む。
  • 3月4週目 – 横になると胸に圧迫感があり、呼吸がしづらい。(寝付けない)。起床時に起き上がるまでも辛い。
  • 4月4日 – 地元の総合病院へ行く。しかし原因が分からず、細かい検査が必要とのことで別の病院への紹介状を渡される
  • 4月6日 – 紹介状を持ち、呼吸器系の専門病院へ。そこで「結核性胸膜炎」の可能性が発覚
  • 4月14日 – 検査の結果を聞きに再訪。結核菌は確認できないものの、入院して治療してみて結核であるかを判断することに。
  • 4月15日〜29日 – 入院。この日から治療(服薬)開始。結核の薬を服用するにようなり、徐々に状態が良くなる
  • 4月29日 – 退院。外来(通院)で治療する形へ変更
  • 5月12日 – 退院後、初の外来。血液検査、レントゲン写真、痰検査。

異変に気がついてから入院まで約1ヶ月程度かかっています。
2週目〜3週目までは通常通りの生活をしていて、多少痛みを感じつつもランニングや筋トレは続行していました。
4週目に入ってからはそれも辛く、「そろそろ病院行かないとまずいかも」という状態に。

その後、月が明けて4日にはじめて病院へ。
実は最初は筋トレによる疲労骨折だと思っており(笑)、神経外科で診ていただきました。
しかしCTスキャンしても骨に異常は見つからず、その代わり左側の肺だけ真っ白になっていることが発覚します。
そこで内科へ通されますが、「水が溜まっている状態」とだけは分かったものの原因は分からず、別の病院で詳しく診ていただくことに。
紹介状だけ頂き、この日は終了。

次の日は紹介された病院の外来受付が閉まっており、6日の水曜日に診察して頂くことに。
血液検査、胸部レントゲン撮影、胸水の検査を行いました。
「結核性胸膜炎の可能性が高い」という診断。
診断が確定できなかった理由は結核菌がまだ確認できなかったからです。
ただし、血液の検査結果から結核症状の場合に近かったとのことで、「ほぼ結核」ということになりました。
検査による結核菌の確認には時間が掛かるみたいです。

ちなみに胸水は背中から注射針を刺して抜くのみです。
痛みも針を刺すときにチクッとするだけで、血液検査とあまり変わりません。

週が明けてから14日に再度検査結果を聞きに行ったところ、その時点でも結核菌は確認できず。
結核の治療は結核にしか効果がないということで、入院して治療を行い(診断的治療)、症状が改善されるかで経過を見る流れとなります。
次の日の15日から入院が決定。

15日の午前から病院に入り、入院生活の開始。
この日から上記の薬を服薬開始します。
基本的には毎日服薬し、数日に1回、血液やレントゲンを撮る生活です。
入院して数日は朝に痰や胃液を取ります。
(胃液は鼻からチューブを入れるので相当キツイ。喉をチューブが通るので気持ち悪い。自分の場合は2回やりました。)

余談ですが、結核患者は外出禁止のため、本やDVDをまとまって持っていかないと相当に暇です。

2週間ほど経過を見て、薬によるアレルギー、副作用による大きな問題もないので退院できることに。
退院後も毎日薬を飲み続け、数週間〜1ヶ月に1度ぐらいの頻度で通院する形となります。

治療に必要な費用

治療方法に加えて気になるのが費用です。
どのぐらい掛かるのか。
入院期間によって大きく異なりますが、あくまで僕と同じケースの場合で計算してみます。

  • 結核診断されるまでの外来診断 – 27,170円
  • 入院費(15日) – 約125,000円
  • 退院後の通院(6ヶ月分を概算。薬代含む) – 18,480円

合計すると170,650円です(最短の場合)。
入院費用は高額になるので、健康保険の「限度額適用認定証」を忘れずに申請。
申請には入院前か退院後のどちらかで行うのが一般的ですが、僕の場合は入院が急に決まってしまったこともあり、入院中に提出するという形を取らせて頂きました。

また、結核治療の場合、最寄りの保健所から「結核医療費公費負担申請」を行うことで、治療負担が3割ではなく5%になります。
排菌されている場合は全額免除です。
必ず治療しなければならない病気のため、このような制度があるようです。
上記の計算につきましても、退院後は5%の支払いとなっています。
ただ5%負担とは言え、免除される部分・されない部分が細かく分かれているため、実際には「3,000円だったら150円の自己負担」とスッパリ5%自己負担となる場合は少なく、実質10%〜15%程度の自己負担になると思います。

発症して思ったこと

やっぱり健康が一番だな…と。これ本当につくづく思います。
今も服薬していて胸水が完全に抜けた状態ではないので、ランニングを少しずつ始めていますが辛いです。
2km走っただけでキツイ。

ただ、今回発症してみて名前しか聞いたことのなかった結核について知ることができました。
もし周りで発症した人がいても、冷静に話しができると思います。

正直なところ、半年通院しなければいけないのが一番辛い。
時間的に。病院は待ち時間が長いので、病院へ向かう時間を含めると1回の外来で半日吹っ飛びます。
それと通院している間は、病院とは別に最寄りの保健所とも連絡を取ります。
薬をしっかり飲んでいるかチェックする役割のようです。

自分は排菌していなかったことが不幸中の幸いでしたが、正直どこから貰ってきたのかなんて分かりません。
それが本当に恐怖で、電車とかマスクなしで乗るのがすごいリスキーに感じます。
自分がマスクしても、感染している人がマスクしていなかったら意味なさそうですけど…。

結核にも色々な症状があるため、人によって治療法なども様々です。
ここまで書いてきた内容はあくまで自分の場合の経験談となってしまいますが、同じような症状(診断)を抱えている方にとって、少しでも役に立つ情報を提供できたらと思い、まとめさせて頂きました。

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