新しいメディアの教科書
著者:佐々木 俊尚
出版社:Amazon Publishing(2017/07/14)
形式:Kindle(¥199、kindle unlimited対応)
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本
ジャーナリストである佐々木俊尚さんによる著書「新しいメディアの教科書」を読みました。現在の「メディア」を取り巻く環境と、これからのメディア運営がどのような形になっていくかを俯瞰できる内容。
Web業界にいるせいか、「メディア」というワードを見ると惹かれるものがあります。
そこで「教科書」、さらに「新しい」ときたら、これはもう読まずにはいられませんでした。
クライアントワークでのサイト運営や当サイト「GRAYCODE」の運営においても、やはり気になるのは読まれているかどうかとマネタイズ。
この2つが、Webでの活動における成果の基準となることがほとんど。
これらの成果をより良くしていくには、今後どのような取り組みをしていくべきか。
そのあたりを考え、次のアクションに繋げることを目標に本書を手に取りました。
現在、Webメディアにおいて「コンテンツ」と「ディスプレイ広告」の組み合わせはお馴染みとなっています。
なにか気になることがあってネット検索していると、辿り着いたページにGoogleアドセンスやバナー広告が表示されているのを目にする機会って本当多いですよね。
かくいう当サイトもGoogleアドセンスが表示されます。
しばらくこの形態のサイトが多い状態が続いてるので、僕はまだまだこの組み合わせによるサイト運営が一般的で、もうしばらく続いていくかと考えていました。
しかしそれも思ったより早いタイミングで切り替わりそう。
本書で挙げている、新しいメディアの「3種の神器」について知り、そう思いました。
「良質なコンテンツ」「配信テクノロジー」「ネイティブ広告」は、メディアが進化していくうえで同時に揃わなければならない三つの重要な要素だ。新しいメディアの「三種の神器」と言えるだろう。
位置No.47 「第5章 SNSがメディアになる時代」より引用
この3種の神器をうまく使ってるメディアとして、BuzzFeedの取り組みが紹介されています。
ネイティブ広告とは、いわゆる記事広告のことです。
これ自体は雑誌やテレビでも使われてきた手法で新しくはありませんが、これが「良質なコンテンツ」「配信テクノロジー」と組み合わさったらどうなるのか。
これらの組み合わせがうまく噛み合った状態までをイメージすることができました。
そして一方で、メディア運営の失敗例として昨年話題になったDeNAの運営する医療系メディア「WELQ(ウェルク)」を取り上げているところも非常に納得のいく内容でした。
先述した三種の神器ではなく、「チープなコンテンツ」「配信テクノロジー」「ディスプレイ広告」といった、コンテンツの「質」ではなく「量」を取り、そこにディスプレイ広告を掛け合わせた「閲覧数を稼ぐ=売り上げを伸ばす」方法の問題点についても言及されています。
本書で紹介されるメディアは規模の大きいものになってはいますが、今後自分たちで運営するメディアを「ディスプレイ広告」ではない別の形でマネタイズする可能性を探ること、記事をできるだけ多くの人に届けるための配信方法、そしてメディアが存在するための資産である「質」を重視したコンテンツの作り方。
これらを改めて考える機会になることは間違いなさそう。
Kindle版のみではありますが、199円でこの内容は信じられないぐらいお得。
メディアを運営する法人・個人であれば、本書を一読する価値はあります。
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絶対損しないと思う。
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