あらすじと感想
まずは目次をご紹介します。
全ての章に「岩田さん」と付くところがポイント。
- 第一章 岩田さんが社長になるまで。
- 第二章 岩田さんのリーダーシップ。
- 第三章 岩田さんの個性。
- 第四章 岩田さんが信じる人。
- 第五章 岩田さんの目指すゲーム。
- 第六章 岩田さんを語る。
- 第七章 岩田さんという人。
第六章以外は岩田さんご本人の視点でゲーム制作や仕事について語られる内容となっていて、第六章は任天堂の宮本茂さんと、イトイ新聞の糸井重里さんからみた岩田さんがどんな方であったかを語る内容となっています。
本書を読む前は岩田さんについて知っていることはほとんどありませんでしたが、「MOTHER2」の開発が難航していたときに途中から助っ人として現れた岩田さんの有名(?)な言葉はどこかで見かけたことがありました。
いまあるものを活かしながら手直ししていく方法だと2年かかります。いちからつくり直していいのであれば、半年でやります。
この言葉でイメージが先行していたため、表紙のゆるい感じとは対照的に内容はプログラミングスキルの凄まじい人によるサクセスストーリーのようなものを想像していました。
でも読んでみると対照的どころか表紙のままに温かみを感じられる内容。
面白いのは第3章〜5章あたりで岩田さんが語る宮本さんや糸井さんへの想いと、6章で両者が語る岩田さんへの想いが綺麗に噛み合っているところ。
それだけ一緒に過ごした時間も長く、たくさんの会話があったんだろうなあと感じることができて心地良かったです。
不思議と「自分もその場にいたかったなあ」なんて思えるような雰囲気でした。
ゲーム制作に関する岩田さんのお話しが多くビジネス書としての面もありますが、自伝でもあり、そしてここまで考えて作られたゲームを無性にプレイしてみたくなるような一冊でした。
特に「MOTHER2」はやりたいなあ。
いまだとゲームボーイアドバンスで「1+2」があるようですが、メルカリで探してみるとけっこう高値で驚きました。
根強い人気のある作品であることがうかがえます。
そもそも本体すらないので、なんとか探して手に入れようと思ったのでした。