エッセンシャル思考 最少の時間で成果を最大にする
著者:グレッグ・マキューン
出版社:かんき出版(2014/11/19)
形式:単行本(¥1,728)、Kindle(¥1,600)
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本
本書は、自分にとって本当に大事なことに集中するための習慣「エッセンシャル思考」を習得する方法を指南してくれる一冊です。
本書は、次の4つのパートを追って進んでいきます。
Part1は、そもそも「エッセンシャル思考」てなに?というところから。
あれもこれもな状態で集中力が散漫してしまっている「非エッセンシャル思考」と比較しながら、本当に重要なことに集中する「エッセンシャル思考」にはどんなメリットをもたらしてくれるかを見ていきます。
Part2では、自分にとって本当に必要なものを見極めるスキルの磨き方を学びます。
著名人のエッセンシャル思考を取り入れた生活を例にし、自分たちの生活に組み込む方法を探ります。
あわせて、このスキルを磨くために重要な要素である「遊び」「睡眠」といった生活習慣で心がける点についても触れています。
Part3はPart2のスキルを思い返しつつ、既にある無駄なものを削ぎ落としたり、突如現れる「違うな」と思ったことに対する断り方を身につけます。
Part4ではこれまでの技術・考え方を一時のものでなく、継続していくための取り組み方を見ていきます。
無理して頑張り過ぎても続かなくなってしまうので、ちょっとしたことから始めていく工夫を提案してくれています。
本屋で平積みになっていたところを発見したのがきっかけでした。
実を言うと「エッセンシャル思考」というタイトルを見たときは意味が分からなくて「?」な状態だったのですが、サブタイトルの「最小の時間で成果を最大にする」に惹かれて手に取りました。
時間や仕事を整理して効率化を目指す本はよく見かけますが、本書はそもそもの「考え方」をシンプルにするという、根本的な部分を洗練させていく考え方が気になりました。
考え方は人の行動の軸になるものなので、ここで無駄な情報をカットする基準があれば、こんなに効率的なものはないと思います。
本書で繰り返し述べられている「エッセンシャル思考」は、今の時代には非常に重要なスキルだと思います。
代表的な例を挙げてみると、最近ではスマホ1台でFacebookやTwitter、InstagramなどのSNSを見たり、様々なニュースサイトを見るのが当たり前になりました。
その結果、待ち時間なんかの隙間時間で、ついついスマホをチェックして無意識に情報収集していたり…てことが習慣になっている人は多いのではないでしょうか。
そんな無意識に膨大な量の情報に触れるからこそ、「自分がどんな情報を必要としているのか」という軸が無ければ、いろいろな情報に振り回されてしまうかもしれません。
本当にSNSを見る必要があるのか。といった根本的なところも含めて、考え直してみるのもいいかもしれません。
仕事についても同じことが言えます。
「今、本当に自分のやるべき仕事はなにか」をわかっていたら、横から突然振られてくる仕事についても「今やるべきじゃない」という判断ができるようになります。
日本の職場だと振られた仕事に「No」を言うのは中々難しいかもしれませんが…。
僕はWEB制作の仕事をしているので、例えば「サイトの売り上げを改善する」という目的があった場合に「必要な対応を、可能な限り最短で実現する」ことを頭に入れて動きます。
ここでも本書でいう「エッセンシャル思考」が活かせる場がありそうです。
ページの改修が最優先か、サイトの内部改善よりも呼び込む施策を優先させるべきか、そんなことを以前よりも強く意識して「今、集中するべき対応」に注力できるようになったと実感しています。
最大の改善効果を目指す…といったことが、以前よりも現実味を帯びている感じです。
買い物が大好きな人も、仕事が山積みでずっと多忙な人も、モノを中々捨てられなくて部屋が片付かない人も。
エッセンシャル思考はどのケースにも共通して使うことができる、まさに万能ツールです。